山月庵は昭和25年(1950) 7月に建造されました。明主様は、いずれ日本の文化や日本独特の建築美を世界に紹介しなければならない日が必ず来ると考えられ、建造後は各界の有識者を招待し、日本の伝統文化である「茶の湯」の美を広く伝えられました。
数寄屋大工の第3代木村清兵衛が建造にあたり、構成は丸炉を備えた寄附、八畳広問、三畳中板の小間が露地庭に面して雁行し、外観は柿葺きの宝形屋根(広間)、茅葺き・入母屋屋根の草庵風茶室(小間)がそれぞれの個性を醸し出しています。苑内には複数の腰掛け待合や門が点在しており、全体として視覚的に変化に富んだ構成となっています。
当時の意匠の極めて良く保存されていることから、令和6年3月に国の登録有形文化財(建造物)に指定されました。